自転車のマナー向上のイベントの記事/産経新聞

 自転車の交通マナー向上や事故防止を目指す「スマートサイクリングプロジェクト」のキックオフイベントが13日、東京・原宿のKDDIデザイニングスタジオで開かれた。

 同プロジェクトは、自転車向け保険を販売しているau損保を中心に、自転車協会や量販店など業界関係企業・団体が推進している。

 イベントのトークセッションでは、元バレーボール日本代表益子直美さんが「楽しく自転車に乗りたいので、マナーは絶対に守らなければならない」と呼びかけた。益子さんの夫は、自転車ロードレースのプロ選手だった山本雅道さん。サイクリング時の安全のため益子さんが「主人と約束したこと」として、ヘルメット・グローブ・サングラスを着用する、信号を守る、車の間をすり抜けない―の3点を挙げた。

 元F1レーサーで、現在は自転車プロチームの監督も務める片山右京さんは、街を走る自転車の無灯火、傘差し、ケータイ使用中の運転について「F1のモナコグランプリよりも危険」と警鐘を鳴らした。

 トライアスロンの元日本代表、白戸太朗さんは「義務を果たしていれば、自転車を楽しむ権利を手に入れられる」として、交通ルールを守る大切さを訴えた。

 スマートサイクリングプロジェクトでは、交通ルール順守など7カ条の「スマートサイクリング宣言」を提唱。同プロジェクトの公式サイトを通じて“宣言”をすると、抽選で電動自転車などが贈られるキャンペーンを8月末まで展開している。


自転車のマナーアップと事故防止について語る益子直美さん(右)と片山右京さん =6月13日、東京都渋谷区