ベンツ、今秋にも高級自転車の販売再開 価格20万円超から順次投入へ 7月23日

 メルセデス・ベンツ日本(東京都港区)は22日、今秋にも独メルセデス製の高級自転車の販売を日本の正規販売店で始める方針を明らかにした。収益の底上げにつなげるとともに、販売店のアクセサリー類の目玉商品として集客効果を狙う考えだ。

 同社は2008年に街乗り向けの25万円の自転車と、マウンテンバイクに似た28万円の車種を日本で販売した実績がある。ただ、日本には整備拠点がなく、高級ブランドの自転車の需要も伸びなかったため、在庫がなくなった時点で販売を休止した。

 販売を今秋再開するのは、健康・レジャー志向の高まりでスポーツ系など高級自転車の需要が拡大傾向にあり、「メルセデスの自転車が受け入れられやすい状況になった」(サービス・パーツ部門担当のマークオリバー・ナンディ副社長)と判断したためという。

 業界団体の自転車産業振興協会によると、国内の100店舗を対象にした調査で1店当たりのスポーツ系自転車の販売台数は10年が前年比19.8%増、11年も6.8%増と伸びている。

 メルセデス・ベンツ日本は今回、自転車販売店と提携し、国内に整備拠点も設ける方向という。20万円を超える高級車種から投入し、販売状況を見て車種の拡大も検討する。BMW日本法人など競合する輸入車各社と同様に自転車を扱うことで、販売店の魅力も高めたい考えだ。